第二十五話
身体重ねて



桜井の後ろから抱きつくように密接した状態で、オレ達は色々話した。
別れた当時のオレのこと、桜井のこと・・・
色々・・・
オレが当時すごく辛かったことを話すと、桜井はまた泣いてしまった・・・

そのときは泣き止むまでまで優しく抱きしめ、
『もう大丈夫だから・・・』と桜井を安心させようとした。
もう今は大分落ち着いたところだ。

「髪、大分短くなったけど、やっぱり合田さん関係?」

「うん。これもあたしなりのケジメ、みたいなものかな・・・」

「そっか・・・」

「でも桜井、視力悪いなんて初めて知ったよ。」

「あれ?そうだっけ?
あたし普段はコンタクトだよ。寝る前は外して眼鏡になるけど。」

「そうなんだ。」

「眼鏡、変?」

「いやいや、変じゃないよ。」

「良かった。でも外では眼鏡掛けないからね。
眼鏡見せたの叶野君が初めてだよ。」

「そっか。でもほんと似合うよ。」

赤渕眼鏡は何故か可愛く見える・・・
これはオレが眼鏡フェチってことでしょうか?
いや、桜井だから可愛く見えるだけだよな。

「ありがと。」

しかし、改めて考えるとまさか自分でも、こんなことになるなんて思わなかった。
新美のおかげで完全に吹っ切れた矢先だもんな。
でも本当にオレは嬉しかった・・・

「ちょ、強く抱きしめすぎだよ?」

「あ、ごめん。」

吹っ切れたと思っても、やっぱりオレはまだ桜井のことが好きだったんだ。
桜井もオレのことを好きでいれくれる。
やっとオレ達は本当の意味で付き合うことが出来たんだと思う。

でもやっぱり、桜井は処女じゃないってこと、
たくさんの男と付き合ったこと、気になることはある・・・
もっと早く桜井と出会っていれば、そんなもうどうしようもない悔しさもある。

お互いの気持ちがちゃんとあれば、
いつかは過去が気にならなくなるのだろうか?

それはわからない。

「叶野君の身体、あったかいね。」

「そう?」

「うん・・・」

でも今は・・・
桜井が好きだから・・・
もうオレだけの女だから・・・
今だけは、桜井の過去は忘れよう・・・
今は、この時間が心地良いから・・・

今気付いたんだが、
桜井の身体を後ろから抱いている状態なので、ちょうど腕が桜井の胸に当たる・・・
桜井は風呂入った後だからか、ノーブラだった。
だから・・・腕に感触がモロに・・・
桜井の胸はCって言ってたけど、巨乳の部類に入るのだろうか?
それなりに大きいと思うんだが。

「なんか・・・腰に当たるんだけど・・・」

「え?」

胸の感触に興奮したオレのモノは硬くなり、
桜井の腰に押し付けているような状態になっていた。

「えっと・・・なんで?」

「いや・・・腕に胸が当たってたから・・・」

「そんなことで、そういうふうになるの?」

「いや、まぁ、うん・・・」

ホント恥ずかしいけど、そんなことで勃ってしまった自分が恥ずかしい。
風邪のはずだが、ここは元気なのね・・・

「一人でした?」

「え?一人でって?そういうこと?」

「うん。一度別れてから・・・」

「まぁ、そりゃあ男だし・・・」

「ふぅん・・・あのさ。」

「ん?」

「叶野君のここ、こうなったんだったら・・・」

もしかして、の展開なのか、これは?
ヨリを戻して早々の展開か!?

「する?あたしもしたいし・・・」

「するって・・・やっぱりそういうこと?」

「うん・・・」

桜井から誘って来たのは凄く嬉しい。
たとえ風邪でもしたい・・・
てか風邪なんてもう治ってきたのかもな、これ。

でも、前の失敗もある・・・
オレはまた同じ失敗をするかもしれないし・・・

「まだ、気にしてる?」

「何を?」

「イブにしたときのこと・・・」

「そりゃあ、ね・・・
また桜井に迷惑掛けるのも情けないし・・・」

イブに、オレは桜井とエッチをした。
イブの前に一度未遂もあったけど、イブは最後までした。
だがオレは桜井をイカせられなくて、自分だけイッてしまったんだ・・・

前の彼女もそうだったけど、オレは本番になると相手をイカせられない。
それがあるから、オレはエッチに対して恐怖心がある。
そりゃあ男だからしたいさエッチは。若いしね。
オナニーだって、ほぼ毎日してる。
でも相手がいるエッチは、オナニーとは違う。
自分だけが気持ちよくなれば良いってもんじゃない。
自分も相手も気持ちよくなって、初めてエッチだとオレは思う。
オレみたいな早い人間は、オナニーみたいに気軽にエッチ出来ないんだ・・・

「迷惑だなんて思ってない。
前も言ったけど、あたしだって本番でイッたことなんてないよ。
だから二人で頑張ろうよ、ね?」

桜井はこんなに優しい・・・
オレのような人間が甘えても、いいのかな・・・
オレも頑張って、桜井を気持ちよくさせたい。

「うまく出来るかわかんないけど、オレだって桜井としたい。」

「うん、じゃあしよっか・・・」

「うん・・・」

久々の桜井の身体・・・
久々のエッチ・・・
あのときのように心臓の鼓動が早くなる。

「ん・・・」

オレは桜井の唇に自分の唇を重ね、舌と舌を絡ませる。
桜井は目を瞑っているが、オレは目を開けたままキスを続けた。
よく見ると顔がほんのり赤くなってる。
桜井も緊張しているんだろうか?

「あっ・・・」

キスを続けたまま、服の上から桜井の胸を触る。
左手で左の胸、右手で右手の胸と両方優しく揉む。 ブラを付けていない胸は、服の上から触ってもすごく柔らかい。
ノーブラの胸を服の上から揉むって、すごくいやらしいな。

「久しぶりだけど、桜井の胸、やっぱり大きいね・・・」

「そう、かな・・・?」

「うん。すごく柔らかくて気持ちいいよ。
桜井も気持ちいい?」

「うん・・・指が、乳首に擦れて・・・」

それを聞いて、オレは服の上から乳首を重点的に攻める。
指の腹で擦ったり、優しく摘んだり・・・
その度に桜井の身体は跳ね、やらしい声が漏れる。

「あっ、んっ・・・」

そろそろこの胸を直に触りたい・・・
オレは桜井の服をまくしあげ、綺麗な胸を露にさせる。
白くて大きな膨らみ、ピンク色の乳首・・・
相変わらずエロさと可愛さを持った胸だ。
こんな背の小さくて幼い子が持つなんて反則ではないだろうか?

ついでだし、桜井のズボンも脱がせる。
桜井は手で顔を隠し、抵抗もせずされるがままだ。

「電気、消して欲しいかな・・・」

「明るいの、恥ずかしい?」

「うん・・・」

「分かった。」

オレは電気を消す。
やっぱり恥ずかしいもんは恥ずかしいよね。
オレだって、明るい場所で自分のモノをまじまじと見られるのは抵抗があるし。

電気も消したことだし、続きを・・・
左手はそのまま左の乳首を攻め、右手は桜井の下着の中に入れ、割れ目に触れる。
やっぱりもう濡れてる・・・
桜井って感じやすいし、簡単に濡れるんだな。
でも本番じゃイケないってことは、オレが早いからか・・・
いや、前の男ともそうだったらしいし、オレが早いってだけじゃないのか?
いきなり中でイケる人って、そうそういないって何かで見たことあるぞ。
ある程度経験を重ねてからじゃないとイケない人もいるらしいし。
その経験は人それぞれみたいだけど。

「もう濡れてるよ。」

「だって気持ちいいから・・・んぅっ!」

右の乳首を舐める。
両乳首、そしてアソコと、三点同時攻めだ。
桜井の声も激しくなる。
オヤジとオフクロ、起きなきゃいいけど・・・

「ふっ、んぁあ!!」

自分の指に桜井の汁をまんべんなく絡ませ、
そのぬるぬるに濡れた指で、クリトリスを優しく上下に撫でる。

「んぁっ!!」

それをしばらく続けた後は、アソコの中に中指を入れる。
ぐちょぐちょに濡れたそこは、オレの指を簡単に飲み込んでしまった。
指をゆっくり出し入れさせ、ときに激しく動かす。

「ひっ!!・・・んぅ、んむんん!!」

指を動かす度に、面白いくらいに反応が帰ってくる。
た、楽しい・・・自分の愛撫でここまで感じてくれることに喜びを感じた。

「ね、ねぇ、もう・・・」

「ん?」

「も、う入れたい・・・」

「・・・分かった。」

オレはコンドームの準備をする。
確か机の引き出しにまだ入っていたよな、ゴム。

「あの、無しで・・・生で・・・」

「え?」

「久々だし・・・生で入れたい。ダメ?」

これは意外な・・・
普通そういうこと男が言うんじゃないのか?
桜井大胆すぎる・・・
しかも生って危険じゃないの?
オレはあんまり知識無いけど、要は中で出さなきゃいいのかな?

「桜井はいいの?」

「うん、そういう気分だし・・・」

危険かもしれない、デキたらどうしよう、
まだ自分は高校生だしどうやって責任取るのか、
堕ろすには未成年の場合、親が付いていかなきゃいけないみたいだし・・・

一瞬色々悩んだ。
生でしていいものかどうか。

「どうしたの・・・?」

でも桜井が生でしたいって言ってるし・・・
相手を言い訳にするって訳じゃないけど、
オレもしたいし、何より桜井が・・・

「オレも、生で入れたい・・・」

オレもすごく興奮していた。
結局目の前の快楽には勝てなかったてことだ。
大丈夫、中で出さなきゃいいんだ・・・
出るときは、ちゃんと抜いて出せば大丈夫だ。

「うん・・・いいよ、来て・・・」

桜井は自分で下着を脱ぎ、ゆっくりと足を広げる。
桜井も大分興奮しているのか、前より大胆だよな。
いきなり生でしたいって言ったり・・・

オレも下半身裸の状態になる。
緊張しているけど、今日はもうギンギンになっている。
電気を消した部屋の暗闇に目が慣れ、桜井のアソコがすごく濡れていることを確認する。
桜井もオレも、いつでも準備OKだ。

「じゃあ・・・入れるよ。」

「うん・・・あ、ちょっと待って。」

「ん?」

「眼鏡、邪魔になるから外すね。」

「あ、良いよ、外さなくて。」

「え?」

「いや、付けたままも可愛いかなぁって・・・」

「ぷっ。眼鏡が好きなの?」

「なんか可愛いから・・・」

眼鏡フェチって訳じゃないけど、
せっかく今日は眼鏡掛けてるんだしね。
堪能しなきゃ損でしょう。

「いいよ、付けたままで。」

桜井はオレの背中に両手をまわし、優しく微笑む。
正常位は相手の顔が見えるから良い。
感じる顔、こういう何気ない優しい顔・・・
オレは正常位が好きだ。
と言っても、正常位以外経験したことないし、
何よりエッチの経験だってそんなに無いけど。

自分のモノを桜井のアソコに押し当てる。
これだけぬるぬるしているんだし、簡単に入りそうだ。
桜井の入り口に自分の先端を擦りつけ、桜井の汁を付ける。
生だし、オレはそれだけで気持ち良い。
て、こんなんで気持ち良くなってたら、これから先の行為に耐えられないぞオレ!!

大分自分のモノがぬるぬるしてきたところで入れる。
ゆっくりと、桜井の入り口の肉を押し広げ・・・

「ぅ、んふ、あ・・・」

ずぶずぶとオレのモノは桜井の奥まで・・・

「全、部入ったよ、オレのが・・・」

「うん・・・奥に、あた、るよ・・・」

生で入れて分かったことがある。
女性の中というのは、ゴム無しと有りではまったく感触が違ったことだ。
本当に全然違う。感触、暖かさ、気持ち良さ・・・
今初めて男が生でしたがる気持ちが分かった気がした。

「桜井も気持ち良いの?生で。」

「うん、女の子も生って、気持ち良いんだよ・・・」

「そっか・・・」

このままってのも良かったけど、やっぱり動きたい。
もっともっと快感を味わいたい。そして桜井を気持ち良くさせたい・・・
今度こそは、今度こそは・・・

ゆっくり腰を動かす。
オレのモノがスムーズに、滑らかに桜井の中で擦れる。

「いぁぁぁ!!はっ、あぁぁ!!」

すごい、すごく気持ち良い!!
こんな、やっぱり生ってすごい!!
自分でも気付かない内に、どんどん腰の動きが激しくなる。
オレの背中に回した桜井の手も、力が込められオレを強く抱きしめる。

「んっく・・・
ねぇ桜井、お願いがある・・・」

「あっ、あ!!っん、なに・・・?」

「オレのこと、名前で呼んで・・・」

「い、いいよ・・・」

そう、オレは一度別れる前から願っていたことを今、このタイミングで言う。
オレも桜井を名前で呼びたかった。
でもなかなかキッカケが掴めず、いきなり名前で呼ぶのも恥ずかしくて・・・
でもこの状況ならお互い簡単に呼び合える。

「ぁ、彰っ、うぁ!!
彰、彰ぁ、すご、気持ちいいよぉ!!」

「オレも・・・綾音、気持ち良いよ・・・」

オレ達はお互いを名前で呼び合い、興奮を高める。
桜井・・・いや、綾音の声は激しさを増す。
綾音はもうイキそうなのか?
オレは・・・

「はぁ、くぅ!!」

やばい、我慢してても綾音の中が気持ち良すぎて・・・
綾音をイカしたい。今までの彼氏が出来なかったことをオレが初めて綾音にしてやりたい。

でも・・・もうダメかも・・・

「ごめっ・・・!!」

オレは出る寸前で自分のモノを抜く。
そして抜くと同時に熱くて白い液体が勢いよく飛び出す。

「あっ・・・」

綾音は、今尚お腹の上に出され続けるその液体を見る。
またオレは・・・やってしまった・・・

「桜井・・・ごめん・・・オレ、また・・・」

「ううん。いいよ、大丈夫だから・・・
だからそんな顔しないで・・・」

「桜井・・・」

「ほぉら!!彰、呼び方元に戻ってる!!
"桜井"じゃなくて、"綾音"でしょ?」

「あ、うん・・・」

「えっと、改めて呼ぶと恥ずかしいけど・・・
彰、あたし今日はすごく気持ち良かったよ。
もう少しでイケそうだったし。」

「そうなんだ・・・」

「前より全然良くなってる。
だからお互い頑張れば、今度はうまく行くよ!!
元気出して、ね?」

「うん、そうだね・・・」

せっかく綾音はイケそうだったのに、
なんでオレはいつもこうなんだろう・・・

綾音だって頑張って大胆に振舞ってくれた。
なのにオレは全てを台無しにしてしまったような気分だ。

「綾音、オレ・・・
いつか綾音をイカせられるように頑張るから!!」

「うん。あたしも頑張るよ。
まだこれからなんだから、あたし達は・・・」

「そうだね。また付き合えたんだし。」

「うん。
だから、これからもよろしくね、彰。」

チュ

綾音はオレの唇に優しくキスをする。

「オレのほうこそ、よろしく、綾音。」

せっかくのエッチは台無しだった。
でもオレ達は再び付き合うことになった。
そうだ。綾音の言う通り、まだまだオレ達には時間はたくさんある。
そうだよ。これから頑張ろう・・・
オレも綾音も・・・
オレ達はこんなにお互いが好きなんだから・・・


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