第二話
謎の使者ドクターN


「はぁはぁ・・・一体どこなんだここは・・・」



デジュンは村から出て二日間歩きっぱなしだった

しかし、周りは見渡す限り砂漠で食べ物はおろか、水さえなかった

上からの太陽光、下からの砂の熱

水の準備さえしていない者にとってはこれほど過酷な場所はないだろう



「めまいが・・・」



デジュンが倒れる刹那、誰かが支えたが

気を失った彼にはわからなかった









「ん・・・」



「気が付いたか坊主」



気が付くとそこはベッドの上だった



「ここは・・・?」



「レダーヨ村の宿屋だ。砂漠のど真ん中で倒れてたんで助けてやったんだよ」



ベッドの隣のイスに座ってた全身白タイツの怪しい男が言う



「あんたは・・・?あからさまに怪しそうだが・・・」



「私の名前はドクターN、これでも医者だ」



「そうか、一応礼は言っておくよ」



そういうとデジュンはベッドから降り、宿屋から出ようとした



「そうだ、あんたガイアて奴を知らないか?」



デジュンはドアに向かったまま尋ねたがドクターNは少し間を開け答えた



「ガイア・・・」



「知ってんのか!?」



「この村で毎年格闘大会が開かれる。そこに手掛かりがあるはずだ」



「おいっ!!知ってるならもっとおしえ・・・うわっ!!」



ドクターNはけむり玉を地面に投げつけて消えてしまった



「一体何なんだあいつは・・・」



けむりに気が付いた店主が部屋に入ってきた



「ちょっとあんた何やってんだ!!」



「いやオレ違うて!!」



「まぁいいや、ちゃんと休憩代二人分払っていってよね!!」



「マジかよ・・・」



無一文なデジュンに払える訳もなく、

この場をどう切り抜けるか悩んでるちょうど先に

格闘大会ザ・エンペラー・オブ・ファイターズのポスターが見えた

優勝賞金1000万



「あんたまさか金持ってないのかい!?」



「出るしか・・・ないのか・・・」



このあとデジュンは大会の受付を済ませに行く

店主の見張りつきで・・・